コラム2

自分を責めるな!

7、つまり、「自分を責める」ということは、ご自分を絶望に陥らせるだけでなく、周りの人を恨んだり、攻撃したりする事態を招くということです。

8、「覆水盆に還らず」という俚諺があります。お盆に入っていた水をひっくり返したら二度と、お盆に還りませんね、これは水だけでなく、あらゆる物事は、一旦起きてしまったら、元の状態に還ることはないのです。あなたは、自分のしてしまった言動とそこから生じた物事や人の気持ちの変化を、くつがえして、取り消すわけにはいかないのです。

  

それについて、何をごちゃごちゃ悩むのですか?
自分を責めたり、反省したりすると、その物事が変化しなかったもとの状態に戻るわけですか?
それよりも、大事なのは、既に生じた都合の悪いと思える事柄に、どう対処するかです。

  

これへの適切な対応で、都合が悪いと思っている事柄を自分の都合のいいように変えるにはどうしたらいいのかを考え、実行した方が、よっぽど、前向きだと思いませんか?
どうしたら良いのかわからなくて、おろおろしているとすれば、あなたは、自分を責める行動の方にエネルギーを取られている可能性があります。「起きてしまったことはしょうがない」として、つまり地震や噴火並みの天災と考えて、これからどうするのかを考えるべきです。

9、「自分を責める」というのは、いわば後ろ向きのエネルギーを使っていることを意味し、前向きに生きようとするあなた方のエネルギーを浪費させます。「百害あって一利なし」と言う俚諺のとおりです。

10、で、本当に自分を責めることがなくなれば、他人を責めることもなくなります。
たまに、根性の悪い奴がいて、自分は責めないで、他人を責める人もいますが、それは責任を転嫁しようとしているにすぎず、責任転嫁行為自体が自分の責任を認めていることの現われです、自分を責めると言うのは内心の出来事で、表からは見えません、自分の行為なのに他人のせいにするのは、自分のせいだとどうしても思いたくないと言う気持ちの表れだと理解した方がいいと思われます。
で、お互いに非難し合わなければ、関係はずいぶん平和になります。愛し合うことが可能になるのです。

11、ネットを検索すると、「人に厳しく自分に甘い」人が多くいるようです。

  

「人に厳しい」ということは、他人の欠点や気に入らないことが 気になって仕方がないし、一言文句を言いたいと思っているのでしょう。他人に厳しい人は、同じようなことに関して「自分」が行ったり思ったりしたことについては、気にならないのでしょうか?

  

実は、大いに気にしているのです。
そして、自分を責めているのですが、自分を責めていると苦しいので、他人を責めることで、代償していると理解した方がよさそうです。周りの人にとっては非常に迷惑な話ですが、他人の欠点に文句をいい、怒り狂っているその人がいたら、同じ欠点を持っていると思っている(単なる思い込みかもしれませんが、本人はそう信じている)ことを、外部に表明している状態なのだと、理解してあげてください。
しかし、その反応や行動は、きわめて幼児的で、甘やかされて育ったことを疑います。

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